2023.01.20

蒸気プラズマによる金属炭化物のドライエッチングに成功 ~シリコン半導体集積回路材料の最先端微細加工技術を実現~

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学低温プラズマ科学研究センターのティ・トゥイ・ガー グエン 特任助教、堀 勝 教授、石川 健治 教授らの研究グループは、(株)日立製作所と(株)日立ハイテクとの共同研究で、フローティングワイヤープラズマへのアンモニア水蒸気導入により、3元金属炭化物(TiAlC)の表面変質層を形成し、この材料を揮発除去するドライエッチングに成功しました。本共同研究グループは、世界に先駆けて、シリコン半導体ゲート電極材料に用いられている金属窒化物の化学的ドライエッチングを実現してきました。今回、その技術をさらに進化させ、最先端シリコン半導体材料として有望である3元金属炭化物の原子層レベルでの微細加工に成功しました。
本研究で、スマートフォンやデータセンターで使用される、シリコン半導体集積回路の高性能化と、低消費電力化に必要なプラズマプロセスによる材料の最先端微細加工技術を実現しました。この技術は、Society 5.0にて提唱されるスマートソサエティーに向けた技術開発が推進されることが期待されます。
本研究成果は、2022年11月26日付国際科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。

詳細はこちらをご覧ください。