幅広い分野におけるイノベーション創出と
未来科学技術の創成を推進しつづける
プラズマ科学の最先端研究拠点へ

低温プラズマを用いたナノプロセス技術領域は、特に超低消費電力大規模集積回路に代表される電子デバイスや新機能素材、燃料電池などへの応用研究領域において我が国のものづくりの生命線を担う最重要科学技術分野であり、わが国では世界最高峰の研究が推進されています。

その中で名古屋大学は、プラズマ研究所(1961年設置、現「核融合科学研究所」)から継続されるプラズマ科学の研究基盤と半世紀以上の歴史を有し、多くの卓越した研究者や研究成果を生み出してきました。それらの技術を基に、低温プラズマ科学の研究を牽引し、近年、医療農水産業等への展開を進めています。さらに、プラズマが生成する活性種とその表界面反応機構の解明に関する多くの知見を科学技術分野と産学連携の融合によって蓄積し、学術的な知見の体系化や新たな学問領域としての確立を推進しています。産業界の技術ニーズを学術に展開し、産業界に還元するスキームの構築は産学連携研究の立場だけでなく、学術的な立場からも必要とされており、多くの産学官連携研究を推し進めています。

世界有数の産業集積地域・ものづくり地域の中心地に立地する名古屋大学は、世界的な低温プラズマ科学研究の実績を有しており、国際競争が激化する中、名古屋大学に学術と産業界の架け橋となる低温プラズマに関する新しい共同利用・共同研究の拠点形成と機能強化、医療や農水産業などの新領域の開拓、世界をリードする教育研究が強く求められています。こうした背景の下、名古屋大学大学院工学研究科附属プラズマナノ工学研究センターと名古屋大学プラズマ医療科学国際イノベーションセンターを発展的に統合し、2019年4月1日をもって新たに名古屋大学・低温プラズマ科学研究センターとして発足するに至りました。

また、文部科学省の共同利用・共同拠点の認定を受けて、他機関との共同研究の有機的連携の司令塔として「低温プラズマ科学」を発展させ,世界最高峰の未来科学技術の開拓を行います。

センターに設置・運用している154台の独自の最先端プラズマプロセス装置の実績(オリジナルな装置によるオンリーワンのプロセス)と、世界一のプロセスプラズマ計測技術(プラズマ中の粒子パラメータの定量計測)を駆使し、さらに高度化することによって、産学官の連携に基づいたプロセス・材料デバイス・装置イノベーションの継続的な創出、低温プラズマ科学と理工、医療農水産科学の融合による新たな未来科学技術の創成と持続可能な開発目標(SDGs)を推進し、人類の永続的発展に貢献します。

センター長 堀 勝

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