研究トピックス 

プラズマ科学部門

プラズマ科学部門では、低温プラズマの生成技術、プラズマパラメータの診断技術の学理構築を目的として研究を推進しています。

低温プラズマ成膜やプラズマ微細加工エッチングへの応用に適した低温プラズマ装置の開発については、研究科の垣根を越えた学際領域の多様な 研究者が一体となった研究を展開。新たなプラズマ生成、診断、成膜、エッチングなどの技術分野で世界を先導する研究成果を挙げてきました。

今後も最先端のプラズマ科学の手法を発展させ、低温プラズマの基礎と応用の両輪で研究を推し進め、革新的なプラズマ技術の社会実装を目指して取り組みます。

物質科学部門

物質科学部門では、当センターの強みである世界一のプロセスプラズマ気相診断技術を駆使して、プロセス中のラジカルやイオンの絶対密度、エネルギー、それらの時空間分布を定量計測することで、真に科学的なプラズ マプロセスの理解と、それに基づく、材料・機能表面イノベーションの創出を目的としています。

具体的には、自律型原子層エッチング装置の構築、ラジカル注入型プラズマ支援化学気相堆積法によるカーボンナノウォールの制御合成とそのナノバイオデバイス応用、超高密度大気圧プラズマ装置・液中プラズマ装置によるナノグラフェンやナノ微粒子の超高速・高結晶性・低コスト・高制御性を有する合成技術の確立に取り組んでいます。

目的とするプロセス毎に、それに適したオリジナルの装置を独自に設計・構築し(34台のオリジナル装置の実績)、粒子パラメータの定量計測による 科学的理解(経験的では無い)に基づくフィードバックによって、プロセス・ 材料の分野にブレイクスルーを実現します。

バイオシステム科学部門

バイオシステム部門は、医学系研究科、生命農学研究科、工学研究科が一体となり、低温プラズマの医療応用、農水産応用、滅菌・殺菌への応用とその基盤となる学理構築を目的として研究を推進しています。

これまでに名古屋大学“発”で、超高電子密度大気圧低温プラズマ装置の開発や、プラズマ活性溶液(Plasma-activated medium, PAM)による抗腫瘍効果の発見など、世界を先導する研究成果を挙げてきました。しかしながら、低温プラズマやプラズマ活性溶液による選択的なガン死滅や植物の成長促進などの画期的な効果を見いだしたものの、その分子機構については今だ解明されていない部分が多く存在します。

従って、今後は最先端のプラズマ科学や分子生物学などの手法を用いて、低温プラズマがバイオシステムに及ぼす影響の解明を目指します。

併せて、医療分野では動物実験による有効性・安全性の評価を進めて臨床応用を、農水産分野では制御された環境やフィールドを利用した研究を進めて社会実装を、目指して取り組みます。

産官学連携部門

産学官連携部門では、共同研究を通じたブレークスルーや技術の創出をはじめ、半導体業界のみならず様々な業界での低温プラズマ分野の進展および充実と社会貢献を図ることを目指しています。また、他大学・研究機関および産業界から幅広い分野の研究開発者を受け入れ共に研究することにより、低温プラズマに対する知識や技術教育も行っています。

当施設では、半導体業界を先導してきた半導体デバイス製造装置メーカーをはじめ、燃料電池・医療デバイス・接合技術・表面改質などに関する様々な業界との共同研究を行っています。それは、cLPSがプラズマ内の活性種の定量的診断に供する世界屈指の「プラズマ科学プラットフォーム」を保有しているからに他なりません。

半導体業界との共同研究で培った原子スケールでの反応現象の理解など最高難度の分析を達成しうる設備と知識は、他業界との共同利用・共同研究にも展開できると期待を胸に、さらなる積極的な産官学連携活動に取り組みます。

研究メンバー

名古屋大学の半世紀にわたる世界的なプラズマ研究によって蓄積された英知を継承するプラズマ科学の研究者をはじめ、工学系、理学系全般および医療系、生命農学系など多様な分野の先鋭たちが結集。

フラットでオープンなプラットフォームの中、それぞれの専門分野を突き詰めるだけでなく、時として学際領域の境界を破り融合しあい、新しいプラズマ科学分野の開拓に挑み続けています。

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