2021.01.04

第1回プラズマ材料科学殿堂表彰の受賞者決定

名古屋大学低温プラズマ科学研究センター(文部科学省共同利用・共同研究拠点)が、プラズマ材料科学の世界的に顕著な業績や貢献をした科学者を称えるために、令和2年度「プラズマ材料科学殿堂表彰」を創設し、下記の3名の表彰者を決定しましたのでお知らせします。同賞を通じて、低温プラズマ科学研究センターが世界の司令塔としての役割を演じ、SDGsなどに貢献し、人類の永続的な発展に寄与し続けていきます。


【受賞者3名】
Mark Kushner(マーク クシュナー)、米国ミシガン大学教授
<授賞理由>
プラズマプロセスを中心にシミュレーションを用いた研究で永年に亘り世界を牽引してきました。プラズマ応用分野ではシミュレーション研究の第一人者であるのは多くの研究者が認めるところであり、プラズマ材料科学殿堂表彰に値すると判断しました。


John Robertson(ジョン ロバートソン)、 英国ケンブリッジ大学教授
<授賞理由>
プラズマを用いた多様なカーボン膜を系統的に先駆的な研究を行い、カーボン膜の学術的分類を大成しました。特に、非晶質カーボンの研究は、‪citation: 96181と特筆すべき業績を表しており、プラズマ材料科学殿堂表彰に値すると判断しました。‬‬‬‬


吉田 豊信 、東京大学教授
<授賞理由>
熱プラズマプロセスにおいてハイブリッドプラズマや革新的なプラズマ溶射技術の開発やナノ粒子合成などの数々のマイルストーンとなる研究成果は世界的に認められ、プラズマ材料関連の世界的なコミュニティに対する貢献も多大であることから、プラズマ材料科学殿堂表彰に値すると判断しました。


なお、ISPlasma2021 / IC-PLANTS2021国際会議(令和3年3月7-11日、オンライン開催)のプラズマ材料科学殿堂賞のセッションで、授賞式と受賞者による記念講演が行われます。
また、低温プラズマ科学研究センターのホールに、受賞者の写真と業績が記載されたプラークが掲示されます。これによって、受賞者の功績を永遠に称え、低温プラズマ科学分野のさらなる発展とともに、若い研究者や学生への励みとし、将来を担う人材育成につなげていきます。


また、国内における同分野の顕著な業績・貢献に対して、下記の表彰者も合わせて選出されました。
プラズマ材料科学賞基礎部門賞(対象者1名)金子 俊郎、東北大学、教授
プラズマ材料科学賞技術部門賞(対象者2名)米澤 健、太田 裕己 ケニックス株式会社
                     辰巳 哲也、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
プラズマ材料科学賞奨励部門(対象者2名) 伊藤 剛仁、東京大学、准教授
                     布村 正太、産業技術総合研究所 電子光基礎技術研究部門、 上級主任研究員